窓・扉の性能はヨーロッパの性能規定(EN 14351-1)に定められています。

ヨーロッパ窓の性能基準

上表から分かるように、様々な性能規定があり、製品は適応される規定を満足する必要があります。製品は第三者試験認定機関によって試験され、認定証書を受けます。

日本の性能規定との比較

欧州(EN 14351-1)と日本(JIS A4702)の主要な性能項目を下表にまとめました。
一般的に流通している窓の性能を薄茶(日本)と薄青(欧州)で示しています。

日本の性能規定との比較

表から分かる様に、欧州の基準は日本の基準より厳しく設定されています。
特に大きな違いは断熱性能です。ドイツの最低基準はUw: 1.3W/m2kです。アルゴンガス入りLowE 2層ガラスと樹脂枠、又は木枠で達成します。北海道で一般的な国産のアルゴンガス入りLowE 2層ガラス樹脂枠窓の断熱性能はUw: 1.6W/m2k程度で、ドイツの最低基準を満たせません。国産量産窓で唯一基準を満足するのはアルゴンガス入りLowE 3層ガラス樹脂枠窓です。
気密性能でも大きな違いがあります。日本の最高水準であるA4では、風が強い場合(風速: 10m/s)、家全体で1時間当たり100m3程度の漏気が窓だけで発生する可能性があります。冬であれば決して心地よい環境ではありません。ドイツ(ヨーロッパ)の最高水準は日本の7倍近い気密性を要求しています。
窓の気密性は家全体の機密性能に大きく影響します。家の機密性能はC値(相当隙間面積)で表されています。日本では一般的にC値が1.0 cm2/m2が高気密とされていますが、A4基準の窓はC値約0.25 cm2/m2 に相当します。熱交換器型第一種換気を行う場合は C値 0.5 cm2/m2 以下が望まれます。A4等級の窓では中々実現できない気密性です。
日本の窓性能規定に関しては日本サッシュ協会のウェブサイトを参照願います。