ドイツ窓の定番: ドレーキップ窓

ドレ―はドイツ語で「開く」、キップは「傾く」。日本語では「内開き」、「内倒し」と呼びます。
「内倒し」は換気に使い、「内開き」は安全に窓を拭いたり、雨戸の開け閉めをしたり、網戸の取付をしたりする時に使います。
この複雑な動作をハンドルの回転だけで行うことができます。

ドレーキップに使われている窓機構は、高い防犯性、気密性、水密性を可能にします。
「内倒し」から「内開き」にするには、いったん窓を閉めなくてはいけないので、「内倒し」の状態でも外から侵入するのは難しいです。
「内倒し」での換気は雨が入り難いと言う利点もあります。すりガラスを使った窓ではプライバシーを守りながら換気できる利点もあります。

日本と違いヨーロッパでは、窓の出荷台数に占めるリフォーム用の割合が約70%です。築数百年の建物に最新の窓を取付けることもよくあります。既存住宅の窓の形と大きさは様々で、以前の窓の雰囲気を保つ必要もあります。多様なニーズを満たすため、ドイツ型樹脂枠窓は様々な形式を製作できるようにデザインされています。標準サイズはありません。窓は一つ一つ、ミリ単位の注文に基づいて生産されます。
ドイツ型樹脂枠窓は伝統的な建物や、既存の窓と調和できるようにデザインされています。木製窓が持つ品の良さを持っているのです。工業的な細い窓枠に慣れた私達は、「線が太い」と言う印象を受けるかもしれません。額縁の様なシンプルさと美しいラインはドイツ型樹脂枠窓の大きな魅力です。
よりモダーンなスタイルを目指す場合はアルミカバー付きのモデルがあります。

ドレーキップ窓機構

一般的な開き窓と違い、ハンドルの回転によってサッシ全周で多点ロックがかかります。多点ロックにより、3重のパッキングが均等に締まり、高層ビルの窓に匹敵する気密性を実現します。

この3重パッキングと3層ガラス、細分化された樹脂枠により、極めて高い防音性能を発揮します。4mm厚ガラス3枚の標準仕様で、34dBの防音性能を実現しています。防音サッシで二番目に高いT3等級(35dB)に近い性能です。ガラスの厚さを変更することによって40dB以上まで性能を上げることが可能です。ちなみに日本の最高等級T4は40dBです。