①    2000年頃までは根太工法が主流で、多くの熱が間仕切壁と1階天井を通して失われていました。失われる熱量ははっきりしませんが、床、外壁、2階天井の外皮からの流出より多かったと推測します。
②    剛床工法により、間仕切壁からの熱損失がなくなります。熱損失が最も大きな部位は窓となります。現在関東以西の新築住宅の一般的な家です。
③    アルゴンガス入り2層LowEガラスを採用することにより、窓からの熱損失は減ります。高性能と分類される新築住宅です。しかしながら換気を除いた窓からの熱損失は50%です。弱点は窓枠です。
④    北海道で普及している国産の樹脂枠を採用した場合です。
⑤    高性能樹脂枠にアルゴンガス入り3層LowEガラスを入れた場合です。窓からの熱損失が大幅に減ります。換気による熱損失が窓からの熱損失を上回っています。
⑥    熱交換器の採用によって換気による熱損失を75%削減できます。高性能樹脂枠窓と熱交換器型換気を組み合わせることによって、標準的な新築住宅で部分間歇暖房をした時と同じ暖房負荷で全館連続暖房が可能となります。
⑦    外壁や屋根の断熱補強をするとほぼ無暖房にする事が可能です。
熱交換器の採用はいまだ少ないのが現状です。大きな理由は全館連続暖房(冷房)が普及していないからです。部分間歇暖房の場合、熱交換器はそれ程効果を発揮しません。
全熱型熱交換器は、全館連続暖房で暖房費の削減に寄与するだけでなく、冬場と夏場の住環境の改善も実現してくれます。
次に全熱型熱交換器の効果を説明します。