要らないもの
自動フィルター掃除
エアコン機構が複雑なり、内部清掃が難しくなります。業者が行っている内部洗浄の価格はフィルター掃除機能付が大分高くなっています。自動掃除が頻繁に行われるので、より細目のフィルターを使えることは良い事ですが、この細目のフィルターがどの程度内部の汚れを減らしてくれるかはっきりしません。エアコン1台で全館連続冷暖房をする場合、月に一度のフィルター掃除は大変とは思えません。
自動ファン清掃
送風ファンを自動ブラシュで清掃するエアコンが登場し始めています。汚れるのは羽根の先端だけなので、そこを自動ブラシュで清掃するとの事です。我が家のエアコンでは羽根の奥もそれなりに汚れます。先端が一番汚れるのは確かかもしれませんが、先端さえ清掃すれば大丈夫とは思えません。フィルター掃除機構と同じで、エアコンの中がどんどん複雑になってしまいます。エアコンの清掃業者はますます、仕事がしづらくなるはずです。
加湿機能
屋外機が外気に含まれている水蒸気を回収し、室内に送る機能です。吸湿性が高い部品に外気の水蒸気を吸収させ、水蒸気を吸収させた後、電気ヒーターで暖めます。吸湿材は温めると取り込んだ水分を吐き出す性質があります。吸湿材から吐き出された水分(水蒸気)を、管を使って室内に供給する仕組みです。
メーカーカタログによると0.6リットルの加湿に必要な電力は0.90kWhとの事です。我が家の全館連続暖房時の平均的な電力消費は0.6kWh程です。もしこの様な加湿機能を使えば、エアコンの消費電力は1.5kWhとなります(加湿用0.9kWh + 暖房用0.6kWh = 合計: 1.5kWh)。
通常の0.5回換気をした場合、換気によって室内から、屋外へ失われる水蒸気は1時間で489gです。
外気温度: 5℃、外気湿度: 50% (3.4g/m3)
室内温度: 20℃、室内湿度: 40%(6.9g/m3)、換気量は144m3/h
(6.9 – 3.4) x 144 = 489
熱交換型第一種換気の場合は 屋外へ失われる水蒸気は1時間で489gから98gに減ります。生活から出る水蒸気量は一般的に1日当たり5~10リットルとされています。1日5リットルの場合、1時間当たり208gとなり、換気によって失われる98gを上回ります。加湿は必要ないと言う事です。この場合室内の湿度は40%ではなく45%で安定します(還気によって失われる水蒸気量が1時間当たり208gになり、加湿量と同じになります)。熱交換器による湿度回収は追加電力を一切必要としません。住宅の弱点を設備の機能で補完するのでなく、住宅の基本性を上げる事に時間と労力を使うべきと言う事です。
部屋の中に濡れたタオルを干して0.6リットルの加湿に必要な電力は 0.094kWhです。加湿機能の1/10程度です。浴室の水蒸気を外に捨てずに、加湿に使えばこの0.094kWhも必要ありません。暖房用に使う電力(600Wh)より多い電力(900Wh)を使って加湿する価値があるか疑問です。メーカーカタログを見るとこの機能は、冷暖房効率が最も高い高性能機種に提供されています。せっかく基本機能で省エネをしても、付加機能で節約分の十倍以上の電力を消費してしまいます。
換気機能
新型コロナの流行で換気が注目を集める中、換気機能付きエアコンをD社とP社が出しました。換気量を見ると小型機種の22m3/hから大型機種の32m3/hで、12畳~18畳の部屋を0.5回換気できる程度の送風能力です。基本的にはエアコンを設置した部屋を個別に換気できる程度の能力です。
屋外機とつながった管によって室内に空気を取り入れたり、室外に空気を出します。
2003年以降に建てられた家には既に何らかの24時間換気設備があります。既存設備をどの様に補完するのか、又は置き換えるのかがはっきりしていません。暖房時に新鮮な空気の供給用として使えば、エアコンからの温かい空気と冷たい外気を混ぜてくれるので、快適性を改善できるかもしれません。強制的に空気を供給してくれるので、より信頼できる新鮮空気の供給を実現しますが、既に熱交換器型第一種換気が入っている家では付加価値はありません。加湿機能と同様に、基本性能が弱い家にはメリットがありますが、高い家には無いのです。もう一つの問題は、衛生面です。屋外機からの細い送風管をどの様に奇麗に保つかがはっきりしません。エアコンの数が増えれば増えるほど、点検、清掃、メンテナンスしなくてはいけない項目が増えてしまいます。細い管を通して送風するには電力を使わなくてはいけません。ちりも積もればで、結局エネルギー消費が増えてしまいます。この付加機能にお金を使うのであれば、家の基本性能を上げるべきです。熱交換器型第一種換気の導入には初期投資が必要ですが、一番お金が掛かるダクトは長い期間使えます。エアコンの寿命は15年程度です。
変異型コロナウィルスの流行で、換気に対する関心は高くなっている中での「流行」を狙った機能の様に思えます。
要るか、要らないか?の機能
熱交換器洗浄機能
熱交換器を冷やし、室内の水蒸気を熱交換器に凍らせ、氷によって熱交換器の汚れを浮かして取る機能です。この後熱交換器を高温にして、ホコリを吸った氷を融かして流し、殺菌します。全館連続冷房に使う我が家の2階ファミリールームのエアコンの熱交換器はあまり汚れません。夏の3ヶ月は常時運転し、結露水で常時洗浄されているからです。ファンは結構汚れます。数年に一度ブラシュで清掃していますが、固まった黒いホコリ(多分カビも混ざっていると思います)が沢山ファンの羽根についています。
暖房専用に使っている1階和室のエアコンのファンの汚れは、格段に少ないです。冷房用のエアコンのファンは出来れば毎年掃除したいのに比べ、1階のエアコンは4~5年に一度で良いと言う感じです。
熱交換器清掃の原理は面白いと思います。この機能はフィルター掃除やファン清掃の様に余計な部品は必要ありません。この機能によって本当に熱交換器が清潔に保たれるのであれば欲しい機能と思います。
再熱除湿
凝縮熱を使った「本当」の再熱除湿方式であれば、エネルギー効率が高く是非とも欲しい機能です。ルームエアコンの除湿機能は大きく進化し、エネルギー効率は大分改善された事は確かです。しかし、同じ量の除湿をするのに通常の冷房運転で除湿した方が、再熱除湿より電力消費が低いのが現状です。便利な機能である事は確かですし、他の方法を使って解決できるものではありません。
エネルギー消費を気にしないのであれば、快適な住環境を手に入れる事は出来ます。
一旦この様な機能を使い、慣れてしまうと家庭のエネルギー消費が増えてしまいます。我が家のルールはエネルギー消費を増やす設備や生活様式を取り入れないことです。
テレビを買い替える場合は今あるテレビより消費電力が少ない物でなくてはいけません。今あるテレビより大きなテレビが欲しい時は大きくても今のテレビよりエネルギー消費が少ない物から選びます。再熱除湿のエアコンであれば、今あるエアコンの除湿モードより消費電力が少なくなければいけません。梅雨時の快適な除湿は是非欲しいのですが、我が家のルールを満足できる製品が出るまでは我慢します。
エアコンメーカーが使っている「再熱除湿」と言う言葉には違和感があります。「再熱除湿」は本来、除湿によって温度が下がった空気を再度暖める事と理解します。エアコンメーカーの手法は一部の空気を除湿し、残りの空気を温め、除湿された冷たい空気と暖められた空気を混ぜる方法です。
本来の再熱除湿では冷やされた空気を放熱用の熱交換器に当てるため、コンプレッサーの負荷が減り、消費電力が少なくなります。理論的には除湿に必要なエネルギーだけで除湿が可能になります。
欲しい機能
エアコンのファンと内部を簡単に点検し、清掃できる様にしてもらいたい。
P社は清掃用に脱着可能な羽根を持つ換気扇(パイプファン)を出しています。同じような機能をエアコンにも求めます。羽根を外した後に空気が通るエアコン内部を簡単に清掃できれば完璧です。簡単に清掃できると言う事は簡単に点検できると言う事でもあります。エアコンを通る空気の量は1時間当たり300m3程度で、24時間換気設備の2倍以上です。
定期的に内部を点検し、問題が無いかを確認するのは当たり前と思います。点検の結果に基づいて必要な清掃計画を立てることが出来るはずです。インターネットを検索すると、恐ろしい程汚れたエアコンや換気ダクトの写真が沢山出てきます。反対に奇麗な状態の写真は出てきません。実際はそれ程汚れていないエアコンやダクトの方が多いのではないかと思います。汚れ具合は、使い方、設置環境、機種、清掃の有無等によって大きく変わります。エアコン内部が早く汚れる場合は何らかの原因があり、その事に早く気付くためにも定期的な点検が欠かせないと思います。汚れるスピードが速い場合は原因を特定して対処することが出来ます。スピードが遅い事が分かれば点検の回数を減らす事も出来ます。家庭で使われる設備の一般的な考え方は、壊れた時や健康被害が出た時に修理したり、調査する事です。定期的な点検、清掃、整備は前提としていません(唯一の例外はガス会社によって行われている設備点検)。殆どの機器に関しては合理的と思いますが健康に影響するエアコンや換気設備に関してはリスクがあると思います。気付いた時には遅すぎる可能性があります。
今のエアコンや24時間換気の大きな問題は、状況を簡単に確認できないことです。
清掃業者は極端な例を紹介し、危機感を煽る傾向があります。メーカーは自動掃除、防カビ、コーティング等の機能を宣伝し、メンテフリーを強調します。残念ながら清掃業者もメーカーもどの程度の状態なら許容でき、どの程度汚れたら清掃すべきと言う指標は出していません。国の規制やガイドラインもありません。
エアコンの取扱説明書は数年に一度の専門家によるエアコンの清掃を推奨し、素人による洗浄をしないようにと注意をしています。専門家とはメーカーの正式な修理店だけなのか、よくある清掃専門業者も含まれているのかもはっきりしません(メーカー技術相談は専門清掃業者を否定する事はしませんでした)。
自動清掃機能付きエアコンの取扱説明書には、フィルター、ファンの自動清掃ブラシュの手動清掃方法が記載されています。フィルターの汚れがひどくなった場合の手動清掃方法も記載されています。自動清掃によって出るホコリを集めるダストボックスの定期的な清掃方法も記載されています。専門家による定期的な内部洗浄も推奨されています。
多くの自動清掃機能があってもユーザーによる手動清掃と専門家による定期的な清掃、洗浄を推奨しているのです。取扱説明書を読む限り、決してメンテナンスフリーではありません。機械が複雑になれば成る程、故障のリスクは増え、ユーザーにとってのメリットを真剣に考える必要があります。
自動清掃機能によって手動の清掃の回数が減り、使用中は以前よりきれいな状態が維持されるメリットはあると思います。しかし、内部が複雑になる為、内部点検と洗浄が難しくなっています。ルームエアコンのエネルギー効率はこの数十年で大きく改善しましたが直近の10年の改善率は頭打ちの状況です。新たな付加価値をアピールする為に多くの付加機能を付けようとしているのが現状と思います。発想を転換し、よりシンプルで点検、清掃(洗浄)しやすい機種を開発しても良いのではないかと思います。5分程度でカバーとファンを取り外せるような機種です。この様な機種があれば毎年エアコン内部を清掃することが出来ます。専門業者に頼む場合も大幅に料金が減り、数年に一度ではなく、毎年洗浄が出来るようになります。
グレードが低い機種には自動清掃機能などが無いシンプルな物がありますが、エネルギー効率が低い物です。付加機能を極力減らした、最高のエネルギー効率の機種が欲しいと言う事です。エネルギー効率の改善が頭打ちとなった今、以前の様な頻繁なモデルチェンジも必要ないと思います。モデルチェンジが減れば、補修部品は長い期間提供され、エアコンを長期間使用できるようになります。
エアコンの付加機能を減らし、長寿命化する事は短期的にはメーカーの利益にならないかもしれませんが、消費者の利益になると思います。
日本のルームエアコン市場は中国以外では世界で最も大きく、多くのメーカーがしのぎを削っています。メーカーの数だけでなく、多くの機種が出されています。選択肢が多いはずですが、仕様や機能はメーカー間で殆ど変わりがなく、横一線に並んでいる感じです。
上級機種はエネルギー効率が高く、多くの機能を備えています。中級と廉価機種のエネルギー効率はほぼ同じで、違いは機能の数です。多少の違いはありますが、すべてのメーカーで共通しています。付加機能も大体同じです。選択肢が多いように見えますが、実際はそれ程無いと言う事です。
エアコン1台で全館連続冷暖房を考慮した機種が欲しい
ルームエアコンと言う名前の通り、すべてのルームエアコンは個室を部分間歇冷暖房する事を目的に作られています。
具体的には早い立ち上がりと、狭い空間(個室)の温度や湿度を細かく制御する能力を重視しています。
高気密高断熱の家をエアコン1台で連続冷暖房する事は得意でないと思います。
温度制御が敏感過ぎて、大きな空間では制御がうまくいきません。空間が大きければ大きい程、温度変化が起きるのに時間がかかります。暖房時の場合、温度センサーが設定温度より低い温度を検知すると出力を上げていき、温度上昇を検知すると出力を増やすのを止めます。暖房空間が大きい程、出力増加してから温度上昇が始まるまでの時間差が大きくなります。出力を上げても温度上昇に時間がかかる為、エアコンはさらに出力を上げて行き、最高出力に達します。この頃になって温度センサーでやっと温度上昇が観測されます。今度は出力を下げていきますが、温度は上昇し続けます。エアコンは温度が下がり始めるまで出力を減らしていき、最終的には一時停止します。この頃にやっと温度低下が観測され、また出力を上げ始めます。「一時停止→最高出力→最低出力→一時停止」と言う動作が5~6分周期で繰り返されます。エアコン(ヒートポンプ)のエネルギー効率は、最高出力の30~50%程度で稼働している時が最も良く、低出力や高出力の時は大幅に悪化します。エアコンの制御が上手くいかないとエネルギー効率は大幅に低下してしまいます。本来熱容量が大きい大空間の温度制御は小さい空間より簡単なはずです。技術的に難しい事は何もないのですが、ルームエアコンは今でも小さい空間を前提としていると言う事です。
エアコン1台による高気密高断熱住宅の全館連続冷暖房はこれから普及していくと思います。この様な使用方法に適したエアコン制御を是非とも提供してもらいたいと思います。ハードの変更は一切必要なく、ソフトウェアの変更だけで対応できるので、メーカーの負担は殆ど無いはずです。
長い使用期間
ルームエアコンは2011年から施行している「長期使用製品安全表示制度」の対象製品です。国産ルームエアコンの設計寿命は10年と明記されています。補修部品保有期間の「目安」は製造打ち切り後10年が一般的です。
個人の意見ですが、エアコンは最低15年、出来れば20年程度使いたいと思います。初期コストが多少高くても、シンプルで性能(エネルギー効率)が高い物をメンテしながら長い期間使いたいと願っています。
「消費動向調査 2019年3月 内閣府調べ」では、エアコンの平均使用年数を約13年と発表しています。
日本では設計上の標準使用期間を10年、補修用部品の保有期間も10年としている国産メーカーが、米国では12年間の製品保証を提供しています。製品寿命に関しては点検整備を十分すれば20年以上としています。
米国では今でも1970年代まで主流だった廉価な窓付け一体型エアコンが多く売られています。これらの一体型エアコンはインバーターがなくオンオフを繰り返しながら室温制御をしています。オンオフを繰り返すためモーターやコンプレッサーへの負担が高く、寿命は10~15年とされています。北米では日本メーカーのエアコンは高性能とされ、インバーター制御は快適性、エネルギー効率に優れているだけでなく、きめ細かな出力制御によって連続運転を実現し、製品寿命が長いとされています。インバーター回路の故障は起きるかもしれませんが、その時は交換すれば済む事です。
世界的に見て、品質、性能が優れている国産メーカーのエアコンが、本国(日本)では標準使用期間が10年しかないことに大きな疑問を感じます。
我が家のエアコンは既に20年近く使われています。室外機のコントローラーボードを1回交換し、冷房に使う室内機の熱交換器の3回目の交換を昨年行いました。暖房用に使う室内機の故障は起きていません。冷房用、暖房用の室内機はそれぞれ年間2,000時間以上稼働しています。これは製品寿命の算定に使う稼働時間の2倍ほどです。全館連続冷暖房による「連続運転」が製品寿命を延ばしているのかもしれません。
連続冷房用に使っている熱交換器の問題が無ければ、20年近く使用しているエアコンの信頼性には満足しています。昔のエアコン故障の原因はモーターやコンプレッサーが多かったと思います。
熱交換器の交換理由は腐食です。ドレーン水によって熱交換器が腐食し、冷媒管に穴が開き、中の冷媒が漏れ始めます。推測ですが、熱交換器の側板に鉄を使い、鉄の腐食が原因で冷媒漏れが起きているようです。鉄の使用はコスト削減が目的かもしれません。
コスト削減を否定する気はありませんが、10年と言う設計寿命がこの「割り切り」の理由であれば 「長期使用製品安全表示制度」 自体に疑問を持ってしまいます。昔のエアコンの熱交換器にはこの様な問題は無かったと聞きます。改善されたとは言え、冷媒は温暖化ガスであり、極力大気への放出を減らさなくてはいけません。フィルター掃除機能などにコストをかけるのでなく、腐食しにくい熱交換器を是非作って(もしくは戻して)もらいたいです。
日本には多くのエアコンメーカーがあり、多くの機種がある事を前に書きました。各メーカーが同じ様な機種を出している為、選択肢はそれ程大きくないことをお伝えしました。
設計寿命に関しても同じです。10年より短くする事は問題ですが、長くするメーカーがあっても良いはずです。残念ながらすべてのメーカーが設計寿命10年で横並びしています。コストは多少高いが長持ちする製品が無い事に疑問を感じます。
設計寿命を使って火災や事故を防ぐ手法にも疑問を感じます。
設計寿命に達すると経年劣化による発火・ケガの事故確立が増加すると言う理屈ですが、材質やデザインを変更する事で寿命を延ばしたり、たとえ故障が起きても火災が起きないようにする事も可能なはずです。劣化して火災につながるような部品の交換を実施するのも一つの方法です。設計寿命を超えたら故障確立が増えると言われたら、多くの消費者は壊れるまで使うと言う選択をすると思いますが、火災につながると言われたら、買換えを考えざる負えないと思います。
エアコンを購入する人の何%が10年と言う設計寿命を知った上で購入しているか疑問です。
メーカーのカタログには明記されていません。記述があるとしても、設計寿命が製品銘板に年数があると言う何とも回りくどい方法です。本当に重要な事であれば、カタログの最初の部分に明記し、販売する時も販売店に重要事項として説明する義務を負わせるべきと思います。メーカー数社に問い合わせをしてもはっきりした回答は得られません。10年で買い替えてくださいと消費者に明言したら大きな反発を受けるため、曖昧な返答をしていると感じます。
設計寿命10年はあまりにも短すぎます。
10年と言う期間があまりにも短いと感じます。仮に設計寿命が15年だったら文句を言う人の数は大分減ると思います。20年だったら大部分の人がが問題ないと言うのではないか思います。
設計寿命が10年としている国産メーカーが北米では12年保証を提供し、機器は20年間使用できると言っている事に大きな違和感を感じます。
参考までにエアコンメーカーが標準使用期間に関してウェブサイトに記載している内容をまとめました。
D社:
ルームエアコンの補修用性能部品の保有期限は製造打切り後10年になります。
長年ご使用になるエアコンの点検は定期的にしてください。
設計上の標準使用期間は、無償保証期間とは異なります。また、一般的な故障を保証するものではありません。
M社:
当社ルームエアコンの設計上の標準使用期間は10年です。設計上の標準使⽤期間を超えてお使いいただいた場合は、経年劣化による発火・ケガなどの事故に至るおそれがあります。
経済産業省の報告では、経年劣化による重大事故発生率は高くないものの、その残存台数が多く、長期間使用されることが多いために、経年劣化による事故が一定程度発生している製品について、経年劣化によるリスクの注意喚起を行う表示をして、消費者に適切な行動を促す制度が創設されました。
対象品として、5品目【扇風機、エアコン、換気扇、洗濯機、ブラウン管テレビ】が指定されました。
P社:
一般的に家庭用エアコンの寿命は10年程度と言われています。使い続けると部品の劣化は避けることができません。
まずはエアコンの本体に貼ってある製品寿命を明記したシールを確認しましょう。
エアコンが故障したとき修理に必要な性能部品の最低保有期間は10年と定められています。この期間内に故障した場合は修理が可能ですが、期間が終了すると修理対応ができなくなるため、買い替えが必要となります。
エアコンの修理・買い替えで迷ったら、保証期間があるかどうか、修理費用・買い替え費用を考慮して決めるといいでしょう。